理にかなった色温度計画
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理にかなった色温度計画

照明の計画を行う上で、色温度というのは非常に重要な項目なので、何度でも繰り返して伝えていきたいとおもいます。色温度は、同じ色の光を出す時の黒体の温度で示されます。単位はケルビンで表します。2800ケルビン前後の色味は白熱電球などの赤味を帯びた光の色味になります。数字が高くなるほど光の色味は白っぽくなり、日中の外光は6000ケルビン以上になります。色温度によって人は、活動的、安らぎ、陽気、希望など様々な心理的な影響を受けます。それは、人類が古来から慣れ親しんできた太陽の一日の変化というものが、知らず知らずのうちに体にインプットされているからなのだと言っていいと思います。朝、低位置から色温度の低い朝日が上ってきて、徐々に人々は活動を始めます。太陽高度が最も高くなって色温度も最も高くなるころ、人々は労働や勉学を活発に行わなければいけません。そして、夕日が低い空の位置をオレンジ色に染める頃、人々は心身を休めるために帰宅していくわけです。そんな自然の摂理に乗っ取った太陽の変化に見習うことが最も人々の受け入れやすい光を創る早道です。この基本をわきまえた上で、様々な計画にもチャレンジしていきたいものです。

ホテルのレストランのようなくつろぎの場では、色温度の低い色味で低めの照度が好まれます。更に低い位置にも低い色温度の光があると落ち着きを感じさせます。
執務の部屋などは、色温度の高い色味で高い照度を高い位置からとると、活動的な光になります。高い照度、高い位置から、高い色温度で・・・が日中の太陽の条件にあてはまるからです。
そしてそれは飲食施設の客単価にも反映します。高級レストランなどでは、ゆっくり落ち着いて長居をしてもらってお金を沢山使っていただかなければいけませんが、ファーストフードのような客単価の低いお店ではどんどんお客さんの回転率を上げなければいけないので、明るい白い店内でなんとなく落ち着かなくて、長時間いる気をなくさせる、という意味ではそれぞれが理にかなった照明といえるかもしれません。




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