主役になれる光
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主役になれる光

光は単独ではその姿を現すことはできない、という内容は何度かお話ししました。物にあたってその物から反射した光が我々の眼に入ってきて、初めてその光が認識されるということです。光は黒子としていつもその役割を果たしています。しかし、空中の僅かな塵や埃でも強い光の軸を表すことができる光も幾つかあります。それらは、建築やオブジェなどの形あるものをあてる事で演出するのではなく、光の棒として光その物の姿で演出することができるレーザー光線やキセノンサーチライトなどです。いつもは何かを照らすことで、自らの存在意義を唱えている光も、レーザーやキセノンサーチライトに関しては、自らが注目を浴びて主役になることができるのです。これらの光演出は、舞台照明などで普通に使用されていますが、私のように建築物の照明計画を行う立場からすると、非日常性を出したいときにとり入れたいもののひとつ、という特別なイメージがあります。レーザーやキセノンも何もなければ光の軌道が見えるわけではなく、やはりそこには塵や埃やスモークなどの反射する粒子が必要です。舞台などで、スモークを炊いているのはそういう意味もあるわけです。そうした意味からも非日常の光としての使用が適しているでしょう。
レーザービームとは、光を発生・増幅させる発振器を用いて人工的に作られた光で、単色に近く指向性が高いという特徴をもっています。照明のみではなく、情報機器、医療機器、工業加工装置、軍事機器などにも利用されています。キセノンサーチライトとは、特定の方向に、強い平行光線に近い光を送るための反射板などを有する大型投光器です。こちらも、探照灯などで用いられていますが、都市におけるライトアップなどで使用するときは、自治体によって規制があるので注意が必要です。やはり、光は自分が主役になるより、物の存在を様々な表情に変えられるという黒子としての役割のほうがしっくりくるのではないでしょうか。

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