2016年8月7日
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専門知識
ミラー返し
鏡の正反射の事は、鏡遊びのページでもお話しをしました。正反射とは、光が入射角と同じ角度で入射した方向と逆の方向に反射することです。
照明計画でもこの性質を利用して計画をすることがあります。全体を均一に明るくするような場合は不向きですが、ある決まった方向に光を向けて照射したい場合などには適しています。
写真は、天井が高いためにランプ交換が困難な空間での照明手法としてミラー返しの方法を使用した例です。光源を、メンテナンス可能な低めの位置に設置して、高天井に取り付けられたミラーに光をあて、反射してきた光で空間の必要な光を確保しています。そのため、ランプ交換は光源の位置で行えばよいことになります。
もう一つは、長野オリンピックのアイスホッケー会場の照明器具のモチーフを五輪のマークにしました。ダウンライトの下に鏡面素材の輪を吊って、そこで光が五輪のマークとして天井に反射するよう計画しました。素材と光の関係を利用した例ですが、これが偶然の産物にならないためには普段から素材と光の関係を意識したいものです。
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