あてにしてはいけない照度
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あてにしてはいけない照度

鉛直面の光の重要性は前にも述べました。壁面などの鉛直面は、人の視野に入る面積が大きいので、壁面を明るくすることは、空間の明るさ感を得る重要な手法になるのです。


この写真の執務空間は、机上面照度を上げるために机上面に効率よく光をあてる特殊な反射板を使用した照明を使った執務空間です。机の上を見るとなるほど高照度が出ているのがわかります。ところが普段部屋にいる視線で見たこの空間は、(上の階の状態)壁や天井が目に入ってくるので、暗い印象を受けてしまいます。器具が机上面以外の余計な所に光を飛ばさない優れたものであったために、かえって視覚的に暗い印象を与えてしまうという結果をだしてしまいました。人が感じる明るさ感には、この~余計な所~の光が重要なのです。

一方下の写真の空間はどうでしょう。先程の空間より明るく感じませんか?机上面の照度という意味では先程の執務空間の1/3程度しかでていません。にもかかわらず明るい印象を受けるのは、天井や床というい目に入る大きな面積が明るくなっているからであります。単位面積あたりに入る光の量で決まるのが照度であり、単位面積当たりが発する光の量で決まるのが輝度です。ですから、人が感じる明るさ感に大きな影響を及ぼすのは照度よりも輝度だと言えるでしょう。

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