光の風土性と文化
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光の風土性と文化

寒い地域の人々は我慢強い、とか、南の島の人々は陽気である、とか・・・個人個人の気質とは別に、その国や地方の環境によって形成される気質というのがあると思います。それと同じように、光にもその土地その土地の風土性や文化というものがあります。たとえば、日本のような湿気の多い国では、日常的になんとなくもやもやっとした光を身近に感じています。そのために陰影の強い光は非日常的に感じたりするものです。ところが、アルプスから南の地域の人々は、空間を二分するような強い陰影を生む光を日頃から体感しています。乾燥した地域では空中に光を散乱する湿気が少ないため、光はダイレクトに注いでくるのです。従って日本独特の日本的建築を、イタリアなどに持ち込んでも同じような見え方はしないということです。また、彼らは同じように感じてはいない、ということです。またその逆も同じ事がいえます。
絶対量としての光を持ち込んだからと言って同じ光は創れないということです。設備としての照明を学ぶなら教材はいくらでもありますが、コンピューターで代用できない人間の身体経験から生まれる光のあれこれを学べるものが、殆ど見当たりません。だから、コツコツ伝え続けます。

風土性というよりも、国民性というものなのか、日本で好まれる光の演出と中国で好まれる光の演出にも大きな違いがみられます。日本で好まれるような微妙な変化や淡い色合いなどは中国では賛同が得られることが少ないのです。中国では、どこよりも目立ち派手であることが重要な条件のようです。

中国では・・・

蘇州文化センターホームページより

日本では冬と夏のこのような色温度の変化も十分な変化として楽しむ。

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