再びの曲面鏡
以前も試行錯誤の結果、くじけてしまった曲面鏡オブジェの話を再び。
どこで諦めてしまうかの記録の為にももう一度、まとめておきます。

写真A
近所の美術館の広場にこんなオブジェがあります。
鏡面仕上げのそら豆のような曲面を持つオブジェです。オブジェ自身の影が影1ですが、その影1がオブジェに映り込んだ形が映り込み1です。オブジェ表面が湾曲していることで、映り込み1は影1の形とは違う別の何かの形になる、という発想です。

写真B
そこで、ちょっとズルをして、耳としっぽを描き加えてしまったのが写真Bです。このように、鏡面しあげの曲面を持つオブジェが、自身の影とはまったく違う何かの形を映し出すことができないかを試行錯誤しているわけです。
立体をつくるのは大仕事なので、表面の映り込む面をミラーシートを切ったり曲げたりしながら、あれこれやってみました。その結果、殆ど偶然ですが、映り込みの形が、~寄り添う猫~のようになりました。
こんなことが、偶然ではなくオブジェの面の曲線と床の影の形などとの関係を数学的に解析して導きだせたらなあ、と思うのですが。折り曲げた部分での映り込みの変化はおおよそ推測ができたとしても、微妙な歪み面によって作り出される、猫の体のラインのカーブを創り出すことが至難の業であります。
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